大判例

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最高裁判所第三小法廷 昭和23(れ)2115 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人倉橋享上告趣意第一点について。

所論は、昭和二二年政令第一六五号「第一条謂う財産というは、占領軍兵士が日

本占領に必要なる広き意味における軍需資材並に其生活に必要なる衣食住に要する

物品等を指称すべく、本件サツカリンは之に包含せられざるもの」であると主張し

てゐる。しかし、前記政令同様にいわゆる財産の意義を所論のごとく制限的に狭く

解釈すべき理由は、規定の文面から言つても、また規定の設けられた立法の趣旨か

ら言つても、全然いわれがない。これは、弁護人の独断に基く制限と申すべきもの

である。原判決は、明らかに「連合国占領軍兵士から同兵士の財産であるサツカリ

ン」を買受け又は販売の斡旋を依頼せられ受取り、所持した事実を認定したもので

あるから、該サツカリンが前記政令第一条に掲げる財産中に包含されていることは

毫も疑いがない。また、弁護人は、該サツカリンは密輸入品であるから、同条の財

産に該当しないと主張している。しかし、これが密輸入品であることは、原判決の

認定していない事実であるから、かかる架空の事実を前提とする議論には耳を傾け

ることを得ない。論旨は、それ故に理由なきものである。

同第二点について。

所論の量刑不当の非難は、法律審適法の上告理由と認め難い。

よつて旧刑訴第四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 十蔵寺宗雄関与

昭和二四年六月九日

最高裁判所第一小法廷

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裁判長裁判官 真 野 毅

裁判官 沢 田 竹 治 郎

裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 岩 松 三 郎

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